夜七時

2025-12-22

私が思うUXの基本概念

UXとは何か」をあらためて整理します。

「UX = 使いやすさ」ではない

よくある勘違いとして、「UX = ユーザーの使いやすさ」という理解がありますが、ここでは少し違う捉え方をします。

僕は、UXは「ユーザーに一貫した体験を提供すること」だと考えています。

映画の例えで考える

映画で考えてみると分かりやすいです。

  • 映画には必ず「テーマ」があります。
  • そのテーマが観客に伝わるように、脚本・映像・音楽・演出が組み合わされています。
  • テーマと関係ない要素が増えすぎると、何を伝えたいのか分からなくなります。

重要なのは、

  • 1つの映画につき、伝えたいテーマは基本的に1つ
  • 余分な要素は削った方が、テーマが強く伝わる

ということです。

プロダクトも同じで、

  • 「このプロダクトは何を解決するためのものか」
  • 「ユーザーにどんな状態になってほしいのか」

というテーマを決め、それに沿った体験を一貫して提供することがUXだと考えています。

プロダクトの「テーマ」を軸に決めていくもの

プロダクトで言えば、「テーマ」とはそのプロダクトが解決したい課題や、提供したい価値そのものです。

  • まずは「何を解決するプロダクトなのか」をはっきりさせる
  • それを軸にして、ペルソナ(誰のためか)や利用シーン(どこで・いつ使うか)を決めていく
  • テーマに沿って、画面構成・文言・フローなどを整えていく

という順番で考えると、UXの一貫性が保ちやすくなります。

UIの良し悪しを議論する前に、

> 「このプロダクトは、ユーザーにとってどんな“映画”でありたいのか?」

というテーマを、チームで共有しておくことがとても重要です。

私の中の、UIの定義

私はUIを次のように定義します。

「UIとは、機能をビジュアルとして表現したもの」

それ以上でも、それ以下でもない、という立場です。

UIが評価されるポイントは、主に次の3つだと考えています。

1. コンポーネントとしての一貫した体験があるか
  • 同じ操作をするときに、毎回同じ見た目・動きで応えてくれるか
2. 汎用性があるか
  • 1つの画面専用ではなく、他の場面でも再利用しやすい形か
3. コードとして実用的か
  • 実装しやすく、メンテナンスしやすい構造になっているか

「使いやすい」という可変する定義

「使いやすいUI」とは、人によって定義が変わります。

若者と高齢者、健常者と障害のある方、現場担当と管理職では、何を「使いやすい」と感じるかは大きく異なります。

だからこそ、

  • そのプロダクトがどんな文脈で使われるか
  • 誰のための UI なのか

といった使用文脈を定義することが、UIをデザインするうえで非常に重要になってきます。

UXとは「テーマに沿うための制約を明確にすること」

UXは、単に「便利」「快適」を追い求めるだけではありません。

むしろ重要なのは、テーマに沿って最もそれが表現できる形のために、「どんな制約を引くか」を明確にすることだと考えています。

  • あえて機能を増やさない
  • 対象ユーザーを絞る
  • 表示する情報を削る
  • 操作の自由度をあえて制限する

こういった「引き算」や「制約」こそが、結果的に一貫した体験につながる事が多々あります。

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永井 大介

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